冬至とは？
毎年12月21～22日あたりに訪れる『冬至』。
2024年の冬至は12月21日（土）です。
この日は「気が付けは外が真っ暗！」というくらい、日没の早さに驚くことでしょう。
冬至は二十四節季（にじゅうしせっき）の一つ
そもそも冬至とは、1年を24分割した二十四節気（にじゅうしせっき）の一つ。
一年の中で太陽が最も南に寄るため、北半球では日の出から日没までが一番短い日となります。
二十四節気とは、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたものです。現在でも、立春・春分・夏至など、季節を表す言葉として用いられ、テレビの天気予報などでは「暦の上では・・・」とよく耳にするでしょう。
古来、地上での生命活動に欠かせない太陽は信仰の対象であり、暦の基準とされてきました。暦は古代中国で考案され、季節の指標である二十四節気も、太陽の通り道である「黄道」をもとに決定されております。
そして、太陽の運行において重要なのが、一年で最も昼の時間が長くなる「夏至」と、夜が最も長くなる「冬至」です。
冬至 ＝ 死に最も近い日？
冬至では、生命の象徴である太陽の力が一年で一番弱くなる日であることから、「死に最も近い日」と考えられ、恐れられてきました。
一方、この日を境に日照時間が延びていくことから、陰の気が極まって陽の気に向かう折り返し地点（陰の気から陽の気への転換点）とも位置づけられています。
衰運をあらため幸運へと向かう日とされ、「一陽来復（いちようらいふく）」＝「悪いことが続いた後で幸運に向かうこと」とも表現されます。
冬至には柚子湯とかぼちゃ！
冬至から連想されるものといえば柚子湯とですね。
これは、冬至が陰から陽へと移り変わる禊（みそぎ）としての意味合いで広まった風習です。
冬至の日に入る柚子湯は、運を呼び込む前に体を清めるという意味があります。冬が旬の柚子は香りが強く、強い香りには邪気が入らないという考えがありました。また、柚子は実るまでに長い年月がかかるため、「長年の苦労が実りますように」という願いも込められています。
冬至に様々な場所で「柚子の香りの入浴剤」を販売しているのは、単に香りが良くて温まるという実用的な意味だけではなく、このような「禊」の意味合いも込められていたのです。
また、冬至には柚子湯につかる他、かぼちゃを食べるというのもあります。
冬至にかぼちゃを食べる理由にはいくつかの説があるようですが、一般的なのは以下2つです。
- かぼちゃの色（黄色）が、古来より ” 魔除けの色 ” と言われるため。
- 長期間野菜を保存することが難しい時代に寒い冬を乗り切るために、栄養満点で保存の効くかぼちゃがぴったりであるため。
他にも、春の七草･･･ではなく冬（冬至）の七草というものはご存知でしょうか？
冬の七草（冬至の七草）
- なんきん（かぼちゃ）
- れんこん
- にんじん
- ぎんなん
- きんかん
- かんてん
- うんどん（うどん）
この冬の七草には「ん」が2つある食べ物が並んでおり、運をたくさん取り込む「運盛りの野菜」ともいわれます。先のかぼちゃも含まれており、冬至を境に運を盛り返す「運盛り」の意味で食べるようになった、というのも由来の一つのようです。
昭和の頃のかぼちゃといえば、皮が硬く切るのに一苦労しました。しかし最近のかぼちゃは、皮が柔らかく味もまろやかになり、「かぼちゃといえば煮つけ一択」だったかぼちゃ料理にも、随分とレパートリーが増えました。
ほっこり甘いかぼちゃを食べて、身体を温めるゆず湯に入り、無病息災を願いながら寒い冬を乗りきってみては如何でしょうか？
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